二人の時間


「ガムくれよ。」
彼が言う。

「ちょっと待ってて。いま出すから。」
バッグを手元に引き寄せる。

「これでいい。」

近づいてくる彼の顔・・・
無言の瞬間。

「何するのよ。」
少しだけキツイ口調。
恥ずかしい気持ちの裏返し。

「・・・お前の味がする。」

ぶっきらぼうな言い方。
だけど、いつもよりすこし優しい気がした。

「バカね。」

これ以上は言葉にならなかった。



言霊へ


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